今年から常磐大学の短大のほうでもマーケティング論を持っていますが、毎回書いてもらう感想文のようなものを読むと、最初に短大生の書く字のきれいなことに驚きます。
4大ではお目にかかれない、その流麗な文字とならび具合とは裏腹に、内容にはさほど面白さを感じません。内容は画一的、生真面目で、そのくせ他者への過剰なまでの気の使いようを感じるためです。
講師の私に対してお世辞はいいよ、といいたくなるような感じです。
そのくせ4大ではほとんどない私語が、短大ではよくあります。どう考えても、私の講義のウケが4大と短大では明らかに異なるのです。
ウケというのは大げさなので、反応、と言い換えましょう。
同じ大学なのに、なぜこうも違うのでしょうか。まだ答えに至っていませんが、マーケティング的に分析すると、短大を選択する段階である種の属性が関わっているのかもしれません。
または2年で4年分を学ぶことができるその志向性に関わっているのかもしれません。
話は違いますが、ある団体でのことです。毎年4大卒の、それも有名大学出身者を採用していたそうですが、辞める、無責任、ということで大変不評だったというのです。そこで、試しに短大卒の方を採用したところ、やっと定着し、周囲からの評判も上場、というのです。
短大卒のほうが優秀、というのがこの団体での今や常識だと聞いています。
私にも短大のほうが優秀、という印象があります。
しかし、グループワークをしたときにその優秀さが発揮されるのでしょうか。まだ3回ですが、今まで学生たちが書いたものを読む限り、グループワークでリードできるような学生にまだ出会っていません。
個性というか、得た情報から連想する想像力というか、そういうものに出会えていない。そんな気がしてなりません。
2008年4月29日火曜日
広告産業の生々しさ
先週の金曜日の広告産業論では、新聞というメディアについて講義しました。
広告的な価値はもちろんですが、その歴史についても理解してもらわないと、日本の広告産業における意味の理解が深まりません。
広告産業論を持つのは今年で3回目ですが、昨年度からメディアを詳しく説明するようなプログラムに変更しました。
というのも、大まかにメディアについて説明しても学生にはうまく伝わらないと感じたためです。
1年目は、広告産業について横軸、つまり手法などで説明していたのですが、基礎知識のない学生にはわかりにくい、という印象を受けたのです。
大学生は、私自身もそうでしたが、テレビを最も見ない時期、といってもよいでしょう。
特に最近ではインターネットを通じて番組も視聴できるので、テレビによる広告展開についての情報を持っていません。
また新聞にいたっては、ほとんど読んでいないため、新聞に対する興味も持っていないようです。
そこで、2年目から大まかな広告産業の市場について講義したあとから、新聞、テレビ、インターネット、雑誌といったように、広告産業を担うメディアについて講義をすることで、媒体特性やその価値について理解を深めてもらおうと考えています。
このやり方の良い点は、メディアをもう一度見直してみる、という姿勢が学生に現れることです。
メディアを見直せば、広告にも自然に目がいくことになります。そうすれば、広告の話をしても「あうん」の呼吸で反応が見られるようになります。
一方、メディアの歴史を紐解くことにもなるために、いきおい日本の歴史の時間になりがちなことです。
先週は新聞を取り上げた関係上、日露戦争の頃にあった情報統制に触れることになったり、新聞社、ラジオ局とテレビ局の関係等、戦後史にも触れることもあります。
最近のデジタル放送に関連して、当然のことならが放送と通信の深い溝についても触れ、総務省による電波行政についても説明します。
学生は、こういう裏話みたいなところに食いつきます。今まで居眠りしていた学生が、ホリエモン事件の話を始めた途端にむっくり起きだす、なんてことはざらです。
日本の広告産業は戦後、テレビとともに発達してきた産業です。
その裏話は生々しく、いかにも社会の縮図に学生には見えるのかもしれません。
広告的な価値はもちろんですが、その歴史についても理解してもらわないと、日本の広告産業における意味の理解が深まりません。
広告産業論を持つのは今年で3回目ですが、昨年度からメディアを詳しく説明するようなプログラムに変更しました。
というのも、大まかにメディアについて説明しても学生にはうまく伝わらないと感じたためです。
1年目は、広告産業について横軸、つまり手法などで説明していたのですが、基礎知識のない学生にはわかりにくい、という印象を受けたのです。
大学生は、私自身もそうでしたが、テレビを最も見ない時期、といってもよいでしょう。
特に最近ではインターネットを通じて番組も視聴できるので、テレビによる広告展開についての情報を持っていません。
また新聞にいたっては、ほとんど読んでいないため、新聞に対する興味も持っていないようです。
そこで、2年目から大まかな広告産業の市場について講義したあとから、新聞、テレビ、インターネット、雑誌といったように、広告産業を担うメディアについて講義をすることで、媒体特性やその価値について理解を深めてもらおうと考えています。
このやり方の良い点は、メディアをもう一度見直してみる、という姿勢が学生に現れることです。
メディアを見直せば、広告にも自然に目がいくことになります。そうすれば、広告の話をしても「あうん」の呼吸で反応が見られるようになります。
一方、メディアの歴史を紐解くことにもなるために、いきおい日本の歴史の時間になりがちなことです。
先週は新聞を取り上げた関係上、日露戦争の頃にあった情報統制に触れることになったり、新聞社、ラジオ局とテレビ局の関係等、戦後史にも触れることもあります。
最近のデジタル放送に関連して、当然のことならが放送と通信の深い溝についても触れ、総務省による電波行政についても説明します。
学生は、こういう裏話みたいなところに食いつきます。今まで居眠りしていた学生が、ホリエモン事件の話を始めた途端にむっくり起きだす、なんてことはざらです。
日本の広告産業は戦後、テレビとともに発達してきた産業です。
その裏話は生々しく、いかにも社会の縮図に学生には見えるのかもしれません。
2008年4月24日木曜日
学生のグループ分け
私の授業では、グループ実習形式で行うことがあるため、毎回グループ分けには頭を悩ませます。
学生ですから、基本的には私と初対面です。中には他の授業も履修してくれて顔見知りの学生もいますが、全体のせいぜい2割程度でしょう。
セメスターが始まって、少なくとも2,3回、多ければ5,6回は講義形式で授業を行いますので、この間に出席した学生を把握しておきます。
私は単純に出欠をとるだけではなく、必ず最後に授業を受けてわかったこと、感想、意見、質問などを自由に書かせています。これがグループ分けのときに役立ちます。書いてある内容を見れば、どういう学生なのかのアタリがつけられます。
また結構重視するのが、毎回席が隣同士かどうか、です。
特に仲の良い学生同士がそのなかに含まれることがないよう、仲がいい学生同士は異なるグループとするようにします。グループ実習のなかで、均等に学生が発言し、実行できるように考えると、友人が同一グループになることは、やはり避けるべきだろうと考えました。
さらに、学年や学科はできるだけ各グループともに均等に配置することです。
学年によって特徴のようなものがありますし、経験値も異なるためです。
ここまでやっても、やはりグループ分けは難しいことに変わりはありません。うまく実習が回っているかどうか、授業中に各グループの質問に答えたりして話をすると、自然とリーダー役が決まってどんどん話が進んでいくグループがあるかと思うと、一方ではお互いに遠慮してしまって一向に話が決まらないグループもあります。
人間は本当に難しい、と感じる瞬間です。
実習結果を成績に反映させることから、結果として脱落したグループは今までひとつもありませんが、その出来上がりにはかなりの差が出るのはいたし方ありません。マーケティング論では毎回Dがつく学生が出てしまうような有様でした。
今年もグループ分けの時期が近づいてます。
受講学生のリストを見ては、編成をどうするか考え込む次第です。
学生ですから、基本的には私と初対面です。中には他の授業も履修してくれて顔見知りの学生もいますが、全体のせいぜい2割程度でしょう。
セメスターが始まって、少なくとも2,3回、多ければ5,6回は講義形式で授業を行いますので、この間に出席した学生を把握しておきます。
私は単純に出欠をとるだけではなく、必ず最後に授業を受けてわかったこと、感想、意見、質問などを自由に書かせています。これがグループ分けのときに役立ちます。書いてある内容を見れば、どういう学生なのかのアタリがつけられます。
また結構重視するのが、毎回席が隣同士かどうか、です。
特に仲の良い学生同士がそのなかに含まれることがないよう、仲がいい学生同士は異なるグループとするようにします。グループ実習のなかで、均等に学生が発言し、実行できるように考えると、友人が同一グループになることは、やはり避けるべきだろうと考えました。
さらに、学年や学科はできるだけ各グループともに均等に配置することです。
学年によって特徴のようなものがありますし、経験値も異なるためです。
ここまでやっても、やはりグループ分けは難しいことに変わりはありません。うまく実習が回っているかどうか、授業中に各グループの質問に答えたりして話をすると、自然とリーダー役が決まってどんどん話が進んでいくグループがあるかと思うと、一方ではお互いに遠慮してしまって一向に話が決まらないグループもあります。
人間は本当に難しい、と感じる瞬間です。
実習結果を成績に反映させることから、結果として脱落したグループは今までひとつもありませんが、その出来上がりにはかなりの差が出るのはいたし方ありません。マーケティング論では毎回Dがつく学生が出てしまうような有様でした。
今年もグループ分けの時期が近づいてます。
受講学生のリストを見ては、編成をどうするか考え込む次第です。
2008年4月23日水曜日
学生のためのマネジメント入門
サポートグループのメンバーには、単位にもならないのに付き合っていただくわけです。
なので、何かお土産を持たせたい、と考えました。
そこで、学生とはいえ、プロジェクトを土台のところで支えてくれる役割なので、社会人になったときにも役立つマネジメントについて、少しずつノウハウなどを含めて学べるようにしました。
まずは、プロジェクトを成功させるためのヒューマンマネジメントです。
今回は授業なので人選はできませんが、集まっているメンバーがどういう性質を持っているのか、から理解してやる気を出させるための、ひとつの方法論を提示しました。ちょうど、私がよく参考にするITproのなかに、「リーダー/マネジャー必見 実践!チームビルディング」という連載記事がありましたので、これを元に学生向けに解説しました。
1.まずは参加メンバーの性格を「ソーシャルスタイル」というもので分析してみる。
2.タイプ別の対処方法で、やる気を引き出す。
「ソーシャルスタイル」というのは、仕事に対してどのような姿勢で取り組んでいるか、またチームメンバーとしてどのような行動をとるかを示したものです。以下に、先にあげた連載に掲示されていた図を示します。
きちんと判断するためには、診断テストなどを受ける必要がありますが、行動や発言を見てもらえれば、学生にも判断できるはずです。
ちなみに、私はDriverか、Analytical です。診断テストをうけてみないとわかりませんが。
なので、何かお土産を持たせたい、と考えました。
そこで、学生とはいえ、プロジェクトを土台のところで支えてくれる役割なので、社会人になったときにも役立つマネジメントについて、少しずつノウハウなどを含めて学べるようにしました。
まずは、プロジェクトを成功させるためのヒューマンマネジメントです。
今回は授業なので人選はできませんが、集まっているメンバーがどういう性質を持っているのか、から理解してやる気を出させるための、ひとつの方法論を提示しました。ちょうど、私がよく参考にするITproのなかに、「リーダー/マネジャー必見 実践!チームビルディング」という連載記事がありましたので、これを元に学生向けに解説しました。
1.まずは参加メンバーの性格を「ソーシャルスタイル」というもので分析してみる。
2.タイプ別の対処方法で、やる気を引き出す。
「ソーシャルスタイル」というのは、仕事に対してどのような姿勢で取り組んでいるか、またチームメンバーとしてどのような行動をとるかを示したものです。以下に、先にあげた連載に掲示されていた図を示します。
きちんと判断するためには、診断テストなどを受ける必要がありますが、行動や発言を見てもらえれば、学生にも判断できるはずです。ちなみに、私はDriverか、Analytical です。診断テストをうけてみないとわかりませんが。
2008年4月19日土曜日
学生にとって面白い授業とは
昨日は散々な天気で、帰りの常磐線は満杯でした。風に弱い常磐線は、すぐに止まったり、スピードダウンするので、東京から通うのは少し大変です。
サービス産業論は課題解決型の授業であることはすでに説明しましたが、これを続けていくには、経験者のサポートが必要です。
私が担当するのは今年からですが、それより前に10年間という長きにわたって、この授業を担当しておられた先生はゼミとして取り上げておられました。ゼミ生の間でノウハウの伝授が行われ、先輩から後輩へのサポートがあってはじめて成立していたのです。
ところが私はゼミを持たない非常勤です。
そこで活躍してくれるのが、既に単位は取得した学生たちです。彼らをサポートグループと呼んで、今回は協力をお願いしました。彼らは今回が2回目という学生のほか、すでに3回目という学生も含まれており、私としては力強い限りです。他の授業を通じて、顔と名前も一致している、学内で会えば必ず声をかける学生たちです。
彼らとの連絡や情報共有は、Googleグループを利用しています。
私が週に1回しか大学に行けないうえに、行けば授業で忙しいためです。それに、彼らが社会人となったときに、Webを利用して作業を進めることは往々にしてあることですから、そういう練習のためにもネットを通じたグループワークにしました。
彼らには、初履修の学生たちに、自らの経験からわかったこと、社会人として必要なこと、などを伝えてほしいと思います。
彼らが何度も、この厳しく長い道のりに再度チャレンジしてくれるのは、最終プレゼンまで到達したときの達成感や、中身を検討していく過程で好奇心が満たされていくことのほかに、メンバー間で共有する時間があると思います。
突然ですが、自分の学生時代の話を書きます。
私は不真面目な学生だったので、授業は好きな先生以外はほぼ欠席で、テストだけ受けるような状態でした。その時間に何をやっていたか、というと、バイトです。
そのバイトというのは、ダイヤルサービス株式会社が当時セブンイレブンから請け負っていた、一種のマーケティング機能をもつビジネスでした。
通信が自由化され、子供が電話を使い始めた頃で、中高生が大学生と話をするために電話をかけてくるのです。時間帯は夜7時から11時まで。原宿のスタジオには大学生が集まり、全国からかかってくる中高生とおしゃべりをします。話した内容はすべてメモにし、会話の流れにそってまとめます。これらから固有名詞を抜き出し集計することにより、世の中のトレンドを見つけ出していくのです。
これらを毎月セブンイレブンの本社でプレゼンするための報告書としてまとめ、そして実際にプレゼンもおこなっていました。
原宿にスタジオがありましたし、そもそも原宿が流行の発信源のような場所になっていましたので、ビデオカメラで通行する若者にインタビューしたり、店舗を取材したりして、これを編集してプレゼンで見てもらうことも度々でした。
時にはセブンイレブンの方々がスタジオにいらっしゃり、新商品について意見を求めることもありました。大学生の率直な意見がほしいというわけです。当時のセブンイレブンは今ほど大きくなく、CVSという業態のさきがけとして試行錯誤をされていましたので、成長の途中過程で、企業と一緒になって考えたり、悩んだりできました。
また報告書を作るにあたっては徹夜も度々でした。
いま思えば、なんと効率の悪い仕事ぶりか、という状況だったに違いないのですが、仕事をしながらおしゃべりする内容がメンバー間の情報として大切なものだったように思います。
こういうバイトはごく稀なものですが、大学で学んだこと以上に私自身の役に立っています。
企業の課題に対して答えを出す。こんな楽しい仕事はありません。
学生には、授業を通じて当時の私と同じような気持ちになってもらいたいと考えています。
サービス産業論は課題解決型の授業であることはすでに説明しましたが、これを続けていくには、経験者のサポートが必要です。
私が担当するのは今年からですが、それより前に10年間という長きにわたって、この授業を担当しておられた先生はゼミとして取り上げておられました。ゼミ生の間でノウハウの伝授が行われ、先輩から後輩へのサポートがあってはじめて成立していたのです。
ところが私はゼミを持たない非常勤です。
そこで活躍してくれるのが、既に単位は取得した学生たちです。彼らをサポートグループと呼んで、今回は協力をお願いしました。彼らは今回が2回目という学生のほか、すでに3回目という学生も含まれており、私としては力強い限りです。他の授業を通じて、顔と名前も一致している、学内で会えば必ず声をかける学生たちです。
彼らとの連絡や情報共有は、Googleグループを利用しています。
私が週に1回しか大学に行けないうえに、行けば授業で忙しいためです。それに、彼らが社会人となったときに、Webを利用して作業を進めることは往々にしてあることですから、そういう練習のためにもネットを通じたグループワークにしました。
彼らには、初履修の学生たちに、自らの経験からわかったこと、社会人として必要なこと、などを伝えてほしいと思います。
彼らが何度も、この厳しく長い道のりに再度チャレンジしてくれるのは、最終プレゼンまで到達したときの達成感や、中身を検討していく過程で好奇心が満たされていくことのほかに、メンバー間で共有する時間があると思います。
突然ですが、自分の学生時代の話を書きます。
私は不真面目な学生だったので、授業は好きな先生以外はほぼ欠席で、テストだけ受けるような状態でした。その時間に何をやっていたか、というと、バイトです。
そのバイトというのは、ダイヤルサービス株式会社が当時セブンイレブンから請け負っていた、一種のマーケティング機能をもつビジネスでした。
通信が自由化され、子供が電話を使い始めた頃で、中高生が大学生と話をするために電話をかけてくるのです。時間帯は夜7時から11時まで。原宿のスタジオには大学生が集まり、全国からかかってくる中高生とおしゃべりをします。話した内容はすべてメモにし、会話の流れにそってまとめます。これらから固有名詞を抜き出し集計することにより、世の中のトレンドを見つけ出していくのです。
これらを毎月セブンイレブンの本社でプレゼンするための報告書としてまとめ、そして実際にプレゼンもおこなっていました。
原宿にスタジオがありましたし、そもそも原宿が流行の発信源のような場所になっていましたので、ビデオカメラで通行する若者にインタビューしたり、店舗を取材したりして、これを編集してプレゼンで見てもらうことも度々でした。
時にはセブンイレブンの方々がスタジオにいらっしゃり、新商品について意見を求めることもありました。大学生の率直な意見がほしいというわけです。当時のセブンイレブンは今ほど大きくなく、CVSという業態のさきがけとして試行錯誤をされていましたので、成長の途中過程で、企業と一緒になって考えたり、悩んだりできました。
また報告書を作るにあたっては徹夜も度々でした。
いま思えば、なんと効率の悪い仕事ぶりか、という状況だったに違いないのですが、仕事をしながらおしゃべりする内容がメンバー間の情報として大切なものだったように思います。
こういうバイトはごく稀なものですが、大学で学んだこと以上に私自身の役に立っています。
企業の課題に対して答えを出す。こんな楽しい仕事はありません。
学生には、授業を通じて当時の私と同じような気持ちになってもらいたいと考えています。
2008年4月16日水曜日
段取り8割
講義だけで全15回の授業が終わらないような内容を学生に提供しようとすると、下準備が大変です。いわゆる段取りというもので、いっぱんに仕事は段取り8割、と言われます。
たとえばサービス産業論の場合、普段から来年度にご協力いただけそうな企業を探す必要があります。なぜなら、大学生に自社が抱える課題を預けてみよう、などという企業はそんなに存在しないためです。
よって、初めて出会った方はもちろんのこと、これまでの知り合いも含め、事前情報を十分に持ってもらい、授業内容に理解を示してもらうことが大切です。
以前ご協力いただいた企業の方からご紹介いただくことも重要です。
課題をいただけそうな企業の方には、授業全体の目的、スケジュール、企業様にご負担いただく事柄などを説明し、社内で予算を取っていただけるようにお願いします。
よって、次年度の予算編成の前にこの話をしなければなりません。日本では多くのお会社が3月末、または12月末を期末としていますので、それまでにご理解いただき、予算計上していただく必要があります。この一時だけでも、課題をいただくためにはかなり前から準備が必要であることがおわかりいただけると思います。
課題をいただけることが決定してからも、今度はその企業様との詳細のツメが何度もあります。
まずは最終プレゼンの場所と、プレゼンを受けるメンバーをおおよそ決めていただきます。プレゼンは、基本的にそのお会社の経営陣の方にご参加いただいています。そのため、大まかなスケジュールを社内的にオーソライズしていただく必要があるためです。
次に、学生が社会人として恥ずかしくない社交マナーのイロハを知るために行っている、企業様主催の懇親会について、場所や企業様からの出席者等について相談します。このときプレゼンを行う場所についてもあわせて相談します。
最後に、学生に対するオリエンテーションの内容、そして最も重要な課題をどんな内容、そして表現にするか、について直前に相談して決めます。学生が誤解しないような表現で、小さくまとまらないような文章にする必要があるため、「てにおは」といった細部までこだわります。
そしていよいよ企業様からのオリエンテーションが行われます。
ここから先、学生がプレゼンできるようにするための段取りが別途あるのですが、これについては別の機会に譲ります。
ちなみに、最近「段取り」という言葉をあまり聞かなくなりました。
バブルの頃には、段取りが悪い奴は仕事ができない、というムードがプンプンしていましたが、最近は「段取り」という言葉すら出てきません。どうして使われなくなったのか、全くわかりませんが、「段取り」は復活させるべきだと思います。
大学のゆっくりしたムードのなかでさえ、段取りがこれだけ必要であるのですから、実際のビジネスにおいて段取り力が重要なことは言うまでもありません。
段取りには、全体スケジュールの策定、工程毎に必要とされるものの準備、周囲への根回し等、プロジェクトがトラブルなく進行するためのすべての準備事項が含まれます。
プロジェクトが始まれば、今度は進行管理とイレギュラー対応が求められます。
後輩に仕事を覚えさせるときには、まずは自分がこの段取りを行って見本を見せ、次にその後輩にやってみろ、と任せて、自分はサポート役としてチェックする、という段取りでOJTを進めたものです。
段取りという言葉が消え、プロジェクトマネジメントという言葉に代わったのかもしれません。業務として考えた場合の内容はほぼ同じですから。
段取りがという名詞が持つ包括的なイメージが、プロジェクトマネジメントという言葉と概念に置き換わったことにより、業務の担当者や分担などのほうに重きを置かれてしまっているような印象があります。
責任が限定され、個人の役割範囲が限定的になってきているのではないかと思うのです。
昨今現場を見ていると、体育の授業でバレーボールの試合をやっているような印象を持つことがあります。いわゆる「お見合い」でボールをロストするのです。
参加している選手はそれぞれ細かく業務が割り振られているために、自分の担当する業務範囲はよく理解しています。この深い理解が曲者で、ボールが仕事だとすると、想定外のことが発生した場合、これが自分の担当でないことがわかった瞬間に、自動的に無視するのです。悪意があってやっているわけではありません。むしろまじめで一生懸命なビジネスパーソンほど、その傾向が見られるといっても良いかもしれません。
自分以外に、その仕事を担当している者がいるかもしれない、ということや、自分の業務以外のことに手を出して本来業務がおろそかになる、ということが「お見合い」の原因でしょう。
段取りからプロジェクトマネジメントに代わってしまった影響がこういうところに現れているかもしれませんし、まだまだプロジェクトマネジメントといった考え方が根付いていないからかもしれません。
たとえばサービス産業論の場合、普段から来年度にご協力いただけそうな企業を探す必要があります。なぜなら、大学生に自社が抱える課題を預けてみよう、などという企業はそんなに存在しないためです。
よって、初めて出会った方はもちろんのこと、これまでの知り合いも含め、事前情報を十分に持ってもらい、授業内容に理解を示してもらうことが大切です。
以前ご協力いただいた企業の方からご紹介いただくことも重要です。
課題をいただけそうな企業の方には、授業全体の目的、スケジュール、企業様にご負担いただく事柄などを説明し、社内で予算を取っていただけるようにお願いします。
よって、次年度の予算編成の前にこの話をしなければなりません。日本では多くのお会社が3月末、または12月末を期末としていますので、それまでにご理解いただき、予算計上していただく必要があります。この一時だけでも、課題をいただくためにはかなり前から準備が必要であることがおわかりいただけると思います。
課題をいただけることが決定してからも、今度はその企業様との詳細のツメが何度もあります。
まずは最終プレゼンの場所と、プレゼンを受けるメンバーをおおよそ決めていただきます。プレゼンは、基本的にそのお会社の経営陣の方にご参加いただいています。そのため、大まかなスケジュールを社内的にオーソライズしていただく必要があるためです。
次に、学生が社会人として恥ずかしくない社交マナーのイロハを知るために行っている、企業様主催の懇親会について、場所や企業様からの出席者等について相談します。このときプレゼンを行う場所についてもあわせて相談します。
最後に、学生に対するオリエンテーションの内容、そして最も重要な課題をどんな内容、そして表現にするか、について直前に相談して決めます。学生が誤解しないような表現で、小さくまとまらないような文章にする必要があるため、「てにおは」といった細部までこだわります。
そしていよいよ企業様からのオリエンテーションが行われます。
ここから先、学生がプレゼンできるようにするための段取りが別途あるのですが、これについては別の機会に譲ります。
ちなみに、最近「段取り」という言葉をあまり聞かなくなりました。
バブルの頃には、段取りが悪い奴は仕事ができない、というムードがプンプンしていましたが、最近は「段取り」という言葉すら出てきません。どうして使われなくなったのか、全くわかりませんが、「段取り」は復活させるべきだと思います。
大学のゆっくりしたムードのなかでさえ、段取りがこれだけ必要であるのですから、実際のビジネスにおいて段取り力が重要なことは言うまでもありません。
段取りには、全体スケジュールの策定、工程毎に必要とされるものの準備、周囲への根回し等、プロジェクトがトラブルなく進行するためのすべての準備事項が含まれます。
プロジェクトが始まれば、今度は進行管理とイレギュラー対応が求められます。
後輩に仕事を覚えさせるときには、まずは自分がこの段取りを行って見本を見せ、次にその後輩にやってみろ、と任せて、自分はサポート役としてチェックする、という段取りでOJTを進めたものです。
段取りという言葉が消え、プロジェクトマネジメントという言葉に代わったのかもしれません。業務として考えた場合の内容はほぼ同じですから。
段取りがという名詞が持つ包括的なイメージが、プロジェクトマネジメントという言葉と概念に置き換わったことにより、業務の担当者や分担などのほうに重きを置かれてしまっているような印象があります。
責任が限定され、個人の役割範囲が限定的になってきているのではないかと思うのです。
昨今現場を見ていると、体育の授業でバレーボールの試合をやっているような印象を持つことがあります。いわゆる「お見合い」でボールをロストするのです。
参加している選手はそれぞれ細かく業務が割り振られているために、自分の担当する業務範囲はよく理解しています。この深い理解が曲者で、ボールが仕事だとすると、想定外のことが発生した場合、これが自分の担当でないことがわかった瞬間に、自動的に無視するのです。悪意があってやっているわけではありません。むしろまじめで一生懸命なビジネスパーソンほど、その傾向が見られるといっても良いかもしれません。
自分以外に、その仕事を担当している者がいるかもしれない、ということや、自分の業務以外のことに手を出して本来業務がおろそかになる、ということが「お見合い」の原因でしょう。
段取りからプロジェクトマネジメントに代わってしまった影響がこういうところに現れているかもしれませんし、まだまだプロジェクトマネジメントといった考え方が根付いていないからかもしれません。
2008年4月15日火曜日
2008年度春セメスターが始まりました
3月の下旬に体調を崩してから、どうにもブログを書く気力に欠けていましたが、やっと調子を取り戻してまいりました。年をとると復活するまで時間がかかります。
さて、先週金曜日から授業が始まりました。
2ヶ月ぶりの大学で少しばかり緊張しましたが、久しぶりに会った学生たちはいつもながらに元気でした。今年で3年目ですし、そんなに学生数が多くもない私立のこじんまりしたところなので、学生たちのなかには見知った顔が多くあります。講義の中で学生に意見を聞くときに、顔見知りの学生は重宝します。
毎週金曜日の朝、水戸行きのフレッシュひたちに乗り、2限から授業です。まずは広告産業論。
初日はオリエンテーションですので、授業の概要について1時間弱ほど説明します。学生に興味を持ってもらうことが目的なので、彼らの身近なところで広告とはどういう存在なのかを説明します。
それから、広告産業が日本のGDPの1%を以上を占める産業であることも最初に説明するポイントです。
2007年度は7兆円を超え、インターネット広告費は6,000億円を超えました。2008年3月に出された内閣府のデータでは、2007年の実質GDPは561兆円となっています。約1.2%が広告費となっている計算です。
また広告産業は、特に新聞やテレビなどと密接な従来型の広告会社は斜陽産業だということも話します。仕事の関係上、大手広告会社の方と話をする機会がありますが、彼らの多くが自らのビジネスモデルが限界に達していることや、Googleが作り出した検索連動型の広告システムについて脅威を感じています。
この点については、電通総研の元社長の藤原治氏による「広告会社は変われるか―マスメディア依存体質からの脱却シナリオ
」に詳しいので、こちらを読んでください。
2011年7月にアナログテレビが終了する予定ですが、従来型のテレビ広告が支えてきたビジネスモデルはテレビ局はもちろんですが広告会社も維持したいところではないかと思います。
3限目は、今年から担当することになった短大でのマーケティング論です。
常磐大学は、元は女子短大から始まった大学のため、短大が今でもあります。2年で大学を卒業して就職しようという彼らは、4大生以上にまじめで優秀なところがあります。女子学生が当然主流を占めるのですが、男子学生が2名おりました。
私自身が女子校・女子大なので女子学生ばかりかと思っていましたが、時代は変わりました。
驚きはともかく、こちらもオリエンテーションなので、どういう授業の進め方をするのか、成績はどのように決めるのか、等、学生が気になることをまずは説明します。
こちらは40分程度で切り上げ、知り合いの企業の取締役とその部下の方が求人票を大学に出しに来ましたので、彼らに会社説明と、就職活動をはじめている学生たちに就職とは一体なんぞや?という話をしてもらいました。
私は毎回授業の感想を書かせていますが、学生たちの書いたものを読むと、東京からやってきたビジネスパーソン2人の話にすっかり感心した様子です。特に転職を経験した話などはほとんど聞く機会がない彼らにとって、就職活動を見直す良いきっかけとなったようです。
4限は、サービス産業論です。
今年は京成ホテル様から課題をいただいているため、学生がどれだけ集まるか、とても気になっていたのですが、20人程度がとりあえず出席していたので、なんとか形になるなと一安心しました。
しかも前回受講して、今回は単位にならないにも関わらず、5人も経験者が来てくれました。
彼らにはサポーターグループとして、この授業のけん引役になってもらう予定です。
学生にとって、企業の方と真剣に話をし、一生懸命に考えて経営陣にプレゼンすることは、普通はまずありません。そのため、この授業は単位にならないにも関わらず、毎回2回目、または3回目という学生がいます。厳しいけれど、それだけに楽しさもある、ということでしょうか。
唐突ですが、「過去に戻れるとしたら、何歳くらいに戻りたいですか?」
この質問に対して、人は2種類に分けられます。
過去を振り返って、ある時点に戻りたいと考える人と、過去よりも現在、そして未来のほうがいいはずと考える人です。
私自身は、過去より現在のほうがいいので戻りたくない人間です。若い頃ももちろん楽しかったですし、そのときはそのときで現在を選択したでしょう。
ある程度年齢を重ねてきた今、若さを取り戻したくないのかと問われれば、取り戻したいと感じるときもあります。しかし、経験を通じて智恵を獲得した今の自分のほうが、若い頃に比べてずっと良いと考えます。もし今の智恵を持ったまま若くなれるのであれば、それは若い頃に戻っても良いかもしれません。今とは全く異なる人生があるかもしれませんから。
私は、学生には過去を振り返るような大人になってほしくありません。
過去を振り返るとは、現在の自分より過去の自分のほうが幸せだと言っているようなものです。未来は自分で切り開くもの。一生懸命に何かに取り組んでいる現在が、未来を作るのだということを、授業を通じて理解してもらいたいものです。
さて、先週金曜日から授業が始まりました。
2ヶ月ぶりの大学で少しばかり緊張しましたが、久しぶりに会った学生たちはいつもながらに元気でした。今年で3年目ですし、そんなに学生数が多くもない私立のこじんまりしたところなので、学生たちのなかには見知った顔が多くあります。講義の中で学生に意見を聞くときに、顔見知りの学生は重宝します。
毎週金曜日の朝、水戸行きのフレッシュひたちに乗り、2限から授業です。まずは広告産業論。
初日はオリエンテーションですので、授業の概要について1時間弱ほど説明します。学生に興味を持ってもらうことが目的なので、彼らの身近なところで広告とはどういう存在なのかを説明します。
それから、広告産業が日本のGDPの1%を以上を占める産業であることも最初に説明するポイントです。
2007年度は7兆円を超え、インターネット広告費は6,000億円を超えました。2008年3月に出された内閣府のデータでは、2007年の実質GDPは561兆円となっています。約1.2%が広告費となっている計算です。
また広告産業は、特に新聞やテレビなどと密接な従来型の広告会社は斜陽産業だということも話します。仕事の関係上、大手広告会社の方と話をする機会がありますが、彼らの多くが自らのビジネスモデルが限界に達していることや、Googleが作り出した検索連動型の広告システムについて脅威を感じています。
この点については、電通総研の元社長の藤原治氏による「広告会社は変われるか―マスメディア依存体質からの脱却シナリオ
2011年7月にアナログテレビが終了する予定ですが、従来型のテレビ広告が支えてきたビジネスモデルはテレビ局はもちろんですが広告会社も維持したいところではないかと思います。
3限目は、今年から担当することになった短大でのマーケティング論です。
常磐大学は、元は女子短大から始まった大学のため、短大が今でもあります。2年で大学を卒業して就職しようという彼らは、4大生以上にまじめで優秀なところがあります。女子学生が当然主流を占めるのですが、男子学生が2名おりました。
私自身が女子校・女子大なので女子学生ばかりかと思っていましたが、時代は変わりました。
驚きはともかく、こちらもオリエンテーションなので、どういう授業の進め方をするのか、成績はどのように決めるのか、等、学生が気になることをまずは説明します。
こちらは40分程度で切り上げ、知り合いの企業の取締役とその部下の方が求人票を大学に出しに来ましたので、彼らに会社説明と、就職活動をはじめている学生たちに就職とは一体なんぞや?という話をしてもらいました。
私は毎回授業の感想を書かせていますが、学生たちの書いたものを読むと、東京からやってきたビジネスパーソン2人の話にすっかり感心した様子です。特に転職を経験した話などはほとんど聞く機会がない彼らにとって、就職活動を見直す良いきっかけとなったようです。
4限は、サービス産業論です。
今年は京成ホテル様から課題をいただいているため、学生がどれだけ集まるか、とても気になっていたのですが、20人程度がとりあえず出席していたので、なんとか形になるなと一安心しました。
しかも前回受講して、今回は単位にならないにも関わらず、5人も経験者が来てくれました。
彼らにはサポーターグループとして、この授業のけん引役になってもらう予定です。
学生にとって、企業の方と真剣に話をし、一生懸命に考えて経営陣にプレゼンすることは、普通はまずありません。そのため、この授業は単位にならないにも関わらず、毎回2回目、または3回目という学生がいます。厳しいけれど、それだけに楽しさもある、ということでしょうか。
唐突ですが、「過去に戻れるとしたら、何歳くらいに戻りたいですか?」
この質問に対して、人は2種類に分けられます。
過去を振り返って、ある時点に戻りたいと考える人と、過去よりも現在、そして未来のほうがいいはずと考える人です。
私自身は、過去より現在のほうがいいので戻りたくない人間です。若い頃ももちろん楽しかったですし、そのときはそのときで現在を選択したでしょう。
ある程度年齢を重ねてきた今、若さを取り戻したくないのかと問われれば、取り戻したいと感じるときもあります。しかし、経験を通じて智恵を獲得した今の自分のほうが、若い頃に比べてずっと良いと考えます。もし今の智恵を持ったまま若くなれるのであれば、それは若い頃に戻っても良いかもしれません。今とは全く異なる人生があるかもしれませんから。
私は、学生には過去を振り返るような大人になってほしくありません。
過去を振り返るとは、現在の自分より過去の自分のほうが幸せだと言っているようなものです。未来は自分で切り開くもの。一生懸命に何かに取り組んでいる現在が、未来を作るのだということを、授業を通じて理解してもらいたいものです。
2008年4月9日水曜日
「見える化」が作り出すIT投資
本日付の日経産業新聞、流行ウォッチング欄は私の担当です。
今回は「見える化」というキーワードで、最近企業での導入が進んでいるBI(Business Intelligence)ツール回りの話を書きました。実際に私自身、BIツールの導入を目的として有名どころの説明を聞いてみて、BIツールの利用者(つまりターゲット)設定が経営陣にしぼられているツールが多い、ということに気づいたからです。
これは当然のことですが、経営陣が日時で分析データ、特にその会社のKPI(Key Perfomance Indicator)を把握して経営判断していくものがBIツールの役割だからです。よって、BIのIはIntelligenceなんですね。単なる情報の集合体ではなく「智」にまで昇華されているわけです。
しかし、多くのBIツールがおそらくメーカーをターゲットにしているだろうと思われ、サービス業には結構不向きな印象を持ちました。
というのも、サービス業では現場のイレギュラー処理の多さなどを考えると、KPIとなるものがいつも同じとは考えられないためです。あるとすれば顧客からの苦情内容をキーワードで切り取って集計・表示するというものくらいかもしれませんね。これは現場で対応するスタッフについても同様です。
こういう使い方をすれば全体のトレンドはわかりますが、そのことが原価や販管費のどの部分にインパクトしているのかまではデータ上はわかりません。
特に原価も販管費も人件費で、現場の裁量で結構自由に追加支払を決定できるような仕組だと、お金に直結する形でKPIを示すことはとても難しいのではないかと思います。
理由は、まず利益を圧迫しているであろう費目を特定し、それがどのように支払われているのかを業務フローにまとめ、どの段階でチェックすればよいかを決めたところで、そもそもその費目がビジネスモデルにおけるKPIと言い切れるだろうか、という疑問が残るためです。
BIツールを導入するにあたって、私たちが二の足を踏むのは、多くのBIツールが内部で作り込みができない点にあります。
多くの場合、ツールの販売会社が作り込みまで受託するような形になっており、いったん決めたKPIを後生大事に利用しなければならない印象を持ちます。
サービス業の場合、KPIというものが時とともに変化する可能性が高く、仮にKPIが決まったとしても、状況次第ではその費用の中身が変化する可能性もあることから、特に外部での作り込みに躊躇してしまいます。
一方でKPIは、Excelベースで作成され経営陣に報告されているはずです。
Excelの柔軟性、現場で対応できることなどから、非常に便利なツールとして利用されていると思います。
またExcelには問題も結構あり、営業系の数字を管理するなどについてはファイルを管理するだけでは解決できない場合もあります。
最近ではExcelだよりのこの状況を「Excelレガシー問題」と呼ぶそうです。J-SOXの導入を機に、Excelのシートまで管理することが求められていることから、この手の問題を解決しなければ、という企業が増えているからでしょう。
また、BIツールをいくつも見たけれど、結構高いし、おまけに柔軟性もない。どうしようか。という企業も多いからでしょう。
「Excelレガシー問題」を解決できるようなツールも出てきています。
今回のコラムでは、その中のひとつを紹介しています。
社長の宮森氏は、愉快なおじさん、といった方で、大変クレバーな方でした。
今回は「見える化」というキーワードで、最近企業での導入が進んでいるBI(Business Intelligence)ツール回りの話を書きました。実際に私自身、BIツールの導入を目的として有名どころの説明を聞いてみて、BIツールの利用者(つまりターゲット)設定が経営陣にしぼられているツールが多い、ということに気づいたからです。
これは当然のことですが、経営陣が日時で分析データ、特にその会社のKPI(Key Perfomance Indicator)を把握して経営判断していくものがBIツールの役割だからです。よって、BIのIはIntelligenceなんですね。単なる情報の集合体ではなく「智」にまで昇華されているわけです。
しかし、多くのBIツールがおそらくメーカーをターゲットにしているだろうと思われ、サービス業には結構不向きな印象を持ちました。
というのも、サービス業では現場のイレギュラー処理の多さなどを考えると、KPIとなるものがいつも同じとは考えられないためです。あるとすれば顧客からの苦情内容をキーワードで切り取って集計・表示するというものくらいかもしれませんね。これは現場で対応するスタッフについても同様です。
こういう使い方をすれば全体のトレンドはわかりますが、そのことが原価や販管費のどの部分にインパクトしているのかまではデータ上はわかりません。
特に原価も販管費も人件費で、現場の裁量で結構自由に追加支払を決定できるような仕組だと、お金に直結する形でKPIを示すことはとても難しいのではないかと思います。
理由は、まず利益を圧迫しているであろう費目を特定し、それがどのように支払われているのかを業務フローにまとめ、どの段階でチェックすればよいかを決めたところで、そもそもその費目がビジネスモデルにおけるKPIと言い切れるだろうか、という疑問が残るためです。
BIツールを導入するにあたって、私たちが二の足を踏むのは、多くのBIツールが内部で作り込みができない点にあります。
多くの場合、ツールの販売会社が作り込みまで受託するような形になっており、いったん決めたKPIを後生大事に利用しなければならない印象を持ちます。
サービス業の場合、KPIというものが時とともに変化する可能性が高く、仮にKPIが決まったとしても、状況次第ではその費用の中身が変化する可能性もあることから、特に外部での作り込みに躊躇してしまいます。
一方でKPIは、Excelベースで作成され経営陣に報告されているはずです。
Excelの柔軟性、現場で対応できることなどから、非常に便利なツールとして利用されていると思います。
またExcelには問題も結構あり、営業系の数字を管理するなどについてはファイルを管理するだけでは解決できない場合もあります。
最近ではExcelだよりのこの状況を「Excelレガシー問題」と呼ぶそうです。J-SOXの導入を機に、Excelのシートまで管理することが求められていることから、この手の問題を解決しなければ、という企業が増えているからでしょう。
また、BIツールをいくつも見たけれど、結構高いし、おまけに柔軟性もない。どうしようか。という企業も多いからでしょう。
「Excelレガシー問題」を解決できるようなツールも出てきています。
今回のコラムでは、その中のひとつを紹介しています。
社長の宮森氏は、愉快なおじさん、といった方で、大変クレバーな方でした。
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