2008年6月18日水曜日

リッツ・カールトンを見学


14、15日の休日に、サービス産業論の学生達が都内の見学にやってきました。
水戸京成ホテル様への提案ということで、最高の評価を得ているリッツカールトンに足を踏み入れる経験をするためです。やはり学生だけでは恐れ多いらしいです。

土曜日のグループは、ミッドタウンと六本木ヒルズ、そして元麻布周辺の住宅街を見学しました。東京は坂が多い、と少々疲れた様子。

日曜日は2グループ合同で、渋谷の有泉さんで葉巻を購入後、新丸ビルで合流。その後は丸の内ホテルのシガーバーで午後のお茶を楽しみました。

水戸から都内までは車でも2時間の距離であるにもかかわらず、やはり心理的距離があるようです。
最近は若い世代ほど保守化しており、地元志向が強い傾向にあります。
先日読んだ野村総研の「2015年の日本 ”見えざる”大家族化と脱”ガラパゴス化現象”」にも、まとめとして海外勤務への抵抗感が若い世代ほどあることが示されています。
規模は小さいですが、国内での移動でさえ嫌がる若者が、海外勤務に抵抗があるのは当然のことです。

見知らぬ世界へと飛び込むだけの好奇心が欠如しているのでしょうか。好奇心はマーケティングではとても大切なことなのですが。

2008年6月12日木曜日

電子マネーとポイント

今年の広告産業論では、電子マネーとポイントプログラムについて講義を行う予定です。これは3回目にして初めての取り組みなのですが、それだけ注目されている事業分野だという認識があるためです。広告とは似て非なるものですが、”Buy Me” の趣旨から言えば、まさにロックイン効果も含めて広告的な存在です。

ちなみに、世間の人びとに出にマネーを日常的なものにさせたセブンイレブンの nanaco は、当初目標の1000万枚にはまだまだ遠いようです。
電子マネー「ナナコ」、発行枚数は目標の6割止まり

nanaco の弱点はクレジットカードでチャージできない点です。この1点だけで、私はこの春まで利用しませんでした。水戸にはあちこちにあるので、大学に行っている今は一応利用してますが、チャージが現金かまたはセブン銀行のみ、というのが本当に面倒で、買い物するたびに現金でチャージしている始末です。
これが通常のクレジットカードで決裁ができれば、かなり利用頻度が高まると思います。
都内の自宅近くにはサークルKサンクスとセブンイレブンが近接してありますが、正直なところ、支払い方法をたくさん選べるサークルKサンクスの利用頻度が圧倒的に高いです。
確定申告の手間を考えると、基本的に現金での支払いは極力少なくし、カード類で支払ってデータをMS の Money に取り込むのが結果的に楽なので、現金支払だけの店は選択肢からはずしてしまいます。

いずれにせよ、学生はせいぜいが suica くらいなので、授業の中身をよくよく考える必要がありそうです。

2008年6月11日水曜日

Only talk, not negotiate

先週日朝協議が行われたニュースが流れましたが、北朝鮮の問題で話題に上る「6カ国協議」というものがあります。日本人の感覚だと重要な会議なんだろうと思ってしまいがちですが、英文のニュースなどをみると「6カ国協議」は”Six party talks”となっています。なんて軽い表現だろう、というのが私の第一印象です。

先日、久しぶりに英語のレッスンがあったので、名詞の"talk" の意味を聞いてみました。すると、一般的に、非公式( informal )で交渉の意味が含まれていない( not negotiate )というではありませんか。

ところが日本語で「協議」といえば、「何人かが集まって相談すること(三省堂国語辞典)」という意味です。英英辞典で talk は、”conversation or discussion”とあるので、近いといえば近いのかもしれませんが、報道で聞くニュアンスとは微妙に異なるような気がします。

英語表現がすべてを正しくあらわしているとは言いませんが、重要な会議だという前提でニュースを聞くと、政府と外務省の無力さばかりが伝わってくるようです。しょせんは”Six party talks”だと思って聞くのと、これは大きな違いです。

2008年6月10日火曜日

MSからのメールに困ってます

先日、MS の LIVE に登録して、Small Business を使い始めたことを報告しましたが、その後、MSから”Microsoft Office Live Small Business を活用するには”というタイトルのメールが届きます。
日中は使い物にならないくせに、こんなメールを出してくる始末です。
しかも、既に私は Web サイトも構築しているというのに、ご丁寧に作り方の案内ページに誘導しようとします。
既に2回、同じメールが届いているので、ちょっと困りものです。いつになったら、私が利用していることに気づいてくれるんでしょうか。


PS.
昨日(6/11)、気づいたんですが、契約先のオフィスで使用しているIEのバージョンが問題で Small Business が使えないようです。間違った情報を流してしまったかもしれませんので、報告しておきます。

再放送で高視聴率

劇場版「相棒」が人気ですが、この映画のもとはドラマです。それも2時間サスペンス枠で最初に作られています。よほどの2時間サスペンスファンでもなければ、第1話を見ているはずはないということで、先月公開記念スペシャルとして土曜ワイド劇場枠で再放送(5月3日)されました。視聴率は20.6%を記録し、2時間ドラマ&単発モノもなかではトップを記録しました。これに味をしめたわけではないでしょうが、今週の同枠で「相棒」が再放送されます。
テレビ朝日の場合、連ドラ枠の「相棒」を昼過ぎに再放送しても10%前後の視聴率を稼ぎだすので、これはコンテンツの力なんでしょう。私もファンです。

同じように再放送で視聴率を稼ごうというのが、フジテレビのドラマレジェンド枠です。先週「古畑任三郎」が20:00~22:00という枠で放送されました。今週も再放送を行いますが、フジテレビのえらいところはちゃんと新作も出す点です。「古畑任三郎」も10年選手なので、若い世代の中には知らない視聴者もいるでしょう。新作の復習として再放送するのでしょうね、きっと。

これは私の持論なのですが、つまらない番組をえんえんと垂れ流すくらいならドラマの再放送をするほうがマシです。特に昼の時間帯はすべてドラマの再放送でいいじゃないかと思うくらいです。特にワイドショーの類は必要ないですね。テレビで取り上げるニュースは、早朝枠で流した内容を超える場合がほとんどなく、朝のワイドショーでもほぼ同じ内容です。事件が進行中のときくらいでしょう、昼ワイドが必要なのは。これも再放送だったら、すぐに差し替えができるので、やっぱり必要ないですね。

ドラマファンは、何度再放送してもそれを見る視聴者になります。優良コンテンツには波及効果を生み出す力があります。
テレビ局は、優良コンテンツをたくさん放送して、波及効果を高めるために、ファン層を厚くする戦略に出て来ているのかもしれません。

2008年6月7日土曜日

ケータイ小説は男子も読むものに

昨日の広告産業論では、「魔法のiらんど」でケータイ小説を育ててきた伊東寿朗さんにご出講いただきました。昨年の秋セメスターの広告産業論にもご出講いただきましたので、今回で2度目となります。

前回はフリーになった直後だったこともあってか、かなり熱のこもった、ご自身が体験してきた幸運などを切々と訴える感じでしたが、今回はプレゼン資料も用意し、少し距離を持って歴史からひも解くなどして押えた印象でした。
学生にどの程度伝わっているかはともかく、ご自身の変化を感じました。

ちなみに、講義の間にいろいろと質問をされておりましたが、「ケータイ小説読んだことがある人」には、男子学生が多数手を上げていました。中には講義終了後、「『赤い糸』のドラマには誰が出演するかわかりますか」と、かなり通な質問をしてくる男子までおり、昨年と好対照を描いていました。この質問をしてきた男子(4年)に逆に「ケータイ小説読んで泣いたりする?」とたずねたところ、「結構泣いちゃいますね」と返してきました。なるほど。

昨年は女子学生が高校生時代にケータイ小説を読み始めて、本も買った、というところまでだったのですが、今回は男子学生の中にケータイ小説ファンが増殖していたのです。時代の流れというか、ケータイの流れは速い、です。

2008年6月6日金曜日

逆行する日本4 <老人医療>

後期高齢者医療制度について、見直しの議論が行われています。
しかし実際のところ、どれだけの人がこの医療制度を理解しているのでしょうか。
私が調べた中で、最も論理的に説明されていたのは、大和総研の齋藤哲史主任研究員による「後期高齢者医療制度は“破綻救済”が目的!」というコラムです。

このコラムの骨子は、以下に集約されているので、引用します。

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(略)退職後は年齢を重ねるにつれて収入が減るケースが一般的である。ということは、老後の医療支出を賄うには、就労期に支払う保険料の一部を、将来に備えて貯めておくことが不可欠となる。そのようにして始めて、自分たちの老後の医療費を賄えるわけだ。したがって、医療保険を設計する際には、老後に備える仕組みにしておかない限り、財政的に持続可能にならない。

ところがわが国の医療保険は、1年ごとに更新を行う短期保険(単年度会計)のようなもので、老後に備える財政設計になっていない。後期高齢者医療制度に対する批判の1つに、「自分たちは保険料を長年払ってきたのに、無効にされてしまった」がある。おそらく民間保険をイメージしているのだろう。老後の医療費相当分は働いている間に払い終えている、という意味だ。しかし日本の医療制度では、拠出した保険料はその年に消費され、一部を将来のために引き当てておく構造にはなっていないのである。

(中略)

こうした背景を理解すれば、新制度の意味も明らかになってくる。医療保険を75歳以上で区分したのは、債務超過状態を明確化することによって透明性を高め、税金と全国民が拠出する保険料を投入することによって債務超過分を穴埋めするためなのである。これは1980年代に巨額債務を抱えた国鉄を、存続可能なJRと債務処理を行う国鉄精算事業団に分割して最終的に国民の負担としたこと、および2000年前後に不良債権を抱えて経営難に陥った銀行を、公的資金の投入によって救済したのと同じ構図である。
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後期高齢者医療制度が、広域連動という名前の都道府県単位での新規の制度であることが、従来の市区町村によるものと異なっていることで保険料が上下するなど、国による説明不足の観はぬぐえません。いずれにせよ、現状では最もベターな制度であると評価する専門家も少なくないのです。

情緒的な報道によって本質を見失いそうになりますが、後期高齢者医療制度が地方分権へのひとつのステップであること、破綻した保険制度を救済する方法であること、をまずは理解したいものです。

このまま情緒的な議論が続いて、若年層の負担がこれ以上増えることがないようにお願いしたいと思います。

2008年6月5日木曜日

SUICAが世界を変える

昨日、日経SYSTEM創刊2周年企画の「ITアーキテクトのためのシステム設計フォーラム」に行ってきました。行ってきた、といっても最後の特別講演「JR東日本のIT・SUICA事業戦略」だけですが。
基本的に新しいもの好きなのですが、SUICAを使い始めたのが3年前、積極的に利用し始めたが今年の3月からなので、SUICAの全体像を勉強しておこう、と思ったのがきっかけです。

講演はIT・SUICA事業部 副本部長 椎橋彰夫氏によるもの。 この方は「Suicaが世界を変える JR東日本が起こす生活革命」という本を上梓した方です。多分、SUICAの育ての親みたいな方なのかもしれませんね。

この講演で印象的だったのは”オープン戦略”です。PASMOとの相互乗り入れが代表的なものですが、基本技術はすべてオープンで展開しすることで、利用者が飛躍的に増加しています。交通系の電子マネーなので、都内の電車やバスのすべてで利用できなければ、使いたいと思わないのは確かです。

”オープン戦略”の中には、利用できる媒体を増やす、ということもあります。携帯電話で利用できるようになっていますが、昨年2月から今年4月までで70万以上増加し、100万人を超えたのだそうです。
この増加には、おそらく今年3月の「モバイルSUICAでシンカンセン」が寄与しているものと思います。
実際私もこれでモバイルSUICAに変えました。新幹線は利用頻度が高いので、SUICAで利用できるのは大きなメリットです。次は在来線の特急でも利用できるようにしてほしいです。

SUICAの利用者は今年中に3000万人に達するようですが、これを支えるシステムの優秀さは、長年地道に作り上げてきたJR東日本の努力の一言に尽きると思いました。何しろ16年もかかっているんですよ、SUICAって。
最初は自社システムとして、改札の時間を短縮するのが目的だったのでしょうが、これを社会インフラの域にまで高めたのは、やはりJRという大きな交通網を持つ公的企業だったからなのだな、とも思いました。”オープン戦略”も、広域にわたる公共性が使命と考えたからこそ出てきた発想だと感じました。
優秀な方が集まる企業はすばらしいです。

逆行する日本3 <フィルタリング>

学校裏サイトがいじめの温床になっている、などといって、特に携帯電話によるインターネット利用に制限を加えようとする法律について議論されています。
結局、キャリアに対して「フィルタリングサービス」の導入を義務付けることで、与野党が合意したようです。
携帯有害サイト規制合意 与野党が新法案、閲覧制限を義務付け

フィルタリングの導入については古くからあり、私の記憶が正しければ、10年以上前にもそういう話が出たことがあります。
当時私はパソコン通信の会社に席があり、サービス面での責任者を務めていました。当時の通産省の管轄なので、お上主導かどうかはともかく、主要なパソコン通信会社が集まる協議会が設置されており、業界内での情報交換の場となっていました。そういう会にはできるだけ若い人に参加してもらうのが私の考えなので、最も年若い部下に定期的に参加してもらっていたのですが、ある日、彼から困りました、という話を聞かされます。
それがフィルタリングの導入です。
当時から既に有害サイトを締め出そう、という動きがあり、これに対してプロバイダー(既にインターネット接続サービスが始まっていたような、そうでなかったような・・・・)はなんらかの対策をすべき、というのが通産省の考えでした。
そして、ご丁寧にも NEC が作ったフィルタリングソフトを使え、というのです。

当然というか、これに対してパソコン通信会社は拒絶反応を示しました。筆頭は当時最大だった NiftyServe で、NEC 製のフィルタリングソフトを利用する根拠がありません。
メーカー間の問題だけでなく、パソコン通信かインターネットかに関わらず、プロバイダーには、掲載する情報について利用者に情報を削除するように注意勧告できるとする利用規約が既にありました。削除することにより、その被害を食い止めることができたのです。私たちはこの規約を盾に、結局フィですから、被害が発生した場合には、まずは注意勧告、そして最悪の場合にはホームページそのものをルタリングソフトの導入を止めたのでした。

携帯電話の場合とは違うよ、という人がいるかもしれませんが、パソコンで見られるものにフィルターをつけたところで、何の意味があるというのでしょうか。
むしろ、きちんと管理されている企業と、何も管理していない企業を分けて、大人にもわかるように告知するくらいの工夫が必要でしょう。今回の携帯電話フィルタリングの問題は、世代間の情報格差問題でもあるからです。親世代が携帯でインターネットを利用しないことが、子供の情報空間を理解できないものにしており、この理解不足がフィルタリング導入を支持する背景になっているためです。

たとえば「魔法のiらんど」社では、早々に「iポリス」という監視業務を行っています。第三者機関が作られるようなので、こういう企業に対しては、優良企業としてプライバシーマークのようなものを考えていただきたいです。

Web2.0 以降、それまで以上に、インターネット利用者は顔の見えない第三者から非難される危険性にさらされるようになりました。しかし、非難されることを恐れるよりも、そのような謂れのない非難をかわすようなスキルを身につけることのほうが、本当は必要でしょう。
フィルタリングされて、きれいでやさしい情報空間だけを歩いてきた人間が、大人になってから揚げ足とりをされるような場へ放り出されることのほうが、実は問題なのではないかと考えます。

子供を有害な情報から守る。
こう言われて反対できる人は少ないと思います。しかし、有害情報のほとんどが匿名であることに思い至れば、匿名ではなく実名性に移行するような方向に業界を誘導するほうがより健全であることに気づきます。
なんでもかんでも隠すこと、経験させないことが、どれだけ子供たちをゆがめているか。

頭のいい子供は、大人の見ていないところで、結局有害情報に接触するのです。情報をシャットアウトする前に、インターネットの使い方について基本的な教育を行うことこそ、最も有益な子供を守る行動と考えます。

2008年6月4日水曜日

今泉兄弟

本日付の日経産業新聞、流行ウォッチングに株式会社デジタルストリートの今泉兄弟を紹介しました。
彼らは、世界で初めてモバイルインターネットで利用できる検索エンジン「OH!NEW?(おニュー)」をビジネスにした、業界では有名人です。

彼らとの出会いは、多分1999年、彼らが創業してまもない頃だったような気がします。電通を通じて紹介され、何度か仕事もご一緒させていただきました。
当時も、そして現在も彼らのアイデアのすばらしさには一目置いていたのですが、今回はポイントを使ったネット上のイベントを行うというので、取材させていただきました。イベントについての詳細は日経産業新聞をお読みください。

2008年6月2日月曜日

逆行する日本2 <労働市場>

独立行政法人労働政策研究・研修機構の昨年実施した調査では、「終身雇用」を支持する割合が高くなり、フリーターに対しての評価がネガティブに変っているようです。
近頃盛んに労働力不足、派遣の正社員化、といった事柄が取りざたされていますが、話が大きくなった結果、労働市場の流動性を低くするようなことになってきていると感じます。

日本の労働市場では、正社員としていったん雇ってしまうと、本人が犯罪に手を染めない限り、解雇できないという慣行があります。正社員を辞めさせることができないわけですから、いきおい企業は正社員の採用を控え、派遣やアルバイトに頼ることになります。

派遣を正社員化させようという法制度を整備しようとしている官僚と政治家がいますが、派遣でも優秀な、企業が採用したいと思うような人材は、既に採用が進んでいます。本人が正社員になりたくない、という意思が強ければ、もちろん別ですが。
というのも、派遣社員人材の中から正社員に積極的に採用するようなベンチャー企業でも、最近は派遣から正社員になる人材が少なくなっているからです。つまり、ぜひ正社員に、と望まれるような人材はすぐに正社員として採用され尽くしているのではないか、と推測されるのです。

実際、本当に就職が厳しかった(有効求人倍率が0.5あたりまで下がった)1998年、1999年あたりに大学を卒業した人たちの中には、仕方なく派遣社員として登録して働き始めた人が多かったでしょうが、その後景気が上向きかけてからどんどん正社員になっていったという話を聞きます。
一方、現在派遣社員として働いている方々がどうして正社員として採用されないのか。理由は大きく2つに分けられるのではないでしょうか。

1.正社員として雇用できる人員数が限界に近づいてきた
2.正社員として雇用できる能力に達していない

1は、最初に書いた正社員の流動性を、法的に否定するような慣行が存在することが原因です。お付き合いのあるお会社の中で、この人はどういう役に立っていてこの給与額なんだろうか、と頭を悩ます人材に出会います。大抵そういう印象の方は、社内でも人材活用の問題となっている場合が多く、担当者も「辞めさせるわけにいかないから」という理由で留保されてしまいます。
もしこのような慣行が存在しなければ、能力不足で排除することができ、新しい人材をもっと高い給与で雇うことができます。

2は、少し問題が複雑です。
企業は、ゼネラリストとして優秀な人材を雇いたい、マネジメント能力の高い人材を雇いたい、と希望している場合が多く、たとえばオペレーターのような業務に対して高い能力があっても他の能力がなければ採用に至ることがあまりありません。
また派遣社員に対しては、幅広い業務を任せることが少なく、派遣社員自身が業務を通じて自身の能力の幅を広げ、また能力を高めることができない仕組になっています。
派遣社員として働く方は、独自に勉強しなければならない状況に陥っているのですが、この局面を積極的に打破しようとしているような方は、すぐにも正社員となることができるでしょう。結局与えられた環境をどうにかして変えてやる、という気持ちがないと採用されないのではないでしょうか。

まずは正社員を企業の意思で辞めさせることができなければ労働市場の流動性が高まらず、閉塞感は増すばかりです。
「終身雇用がいい」などといわれて就職されても、今や企業に、そのような希望を受け止めるだけの体力はありません。むしろ終身雇用であることを標榜するリスクのほうが大きくなるはずです。それはパフォーマンスの悪い社員が残り、有力人材が流出する、という事態です。

正社員の流動性が高ければ、終身雇用も可能となります。企業にとって有用な人材として評価されていれば、結果として正社員としてい続けられるわけですから。日本のホワイトカラーのパフォーマンスの低さも、結局のところ、正社員&終身雇用にあぐらをかいているレイジーな日本人が多数を占めるためではないかと思うのです。


PS.
ちなみに、最近聞いた話では、外資系の金融系企業が新卒採用のターゲットにしているのが東大医学部だそうです。数学できそうですもんね。
彼らは既に、年功序列で若いときには会社に搾取されるような日本企業を選択しなくなっているわけで、非常に合理的に自らの能力を売っているわけです。労働力の流動性が、こういうところで起こり始めているのです。

2008年6月1日日曜日

中間発表無事終了!

30日の金曜日に中間発表が終わりました。
前日の夕方、どの程度進んでいるのか確認するために大学に行ったのですが、意外にも既にプレゼンの練習をしているグループがありました。
例年、最後の最後まで資料作りをやっているパターンだったので、今回は優秀です。サポートメンバーの指導も良かったし、学生もまじめに取り組んで、早め早めに進めた結果だと思われます。

内容も大きく論理破綻しているようなグループがなかったことも、実はやや驚きです。
というより、論理破綻していないプレゼンを聞くことが稀だったので、今年は一体どうしたことか、と首を傾げております。
これまで、中間発表の段階でかなりの案をつぶしてきた私としては拍子抜けでした。
最終プレゼンに向けて、少しハードルをあげる必要がありますね。

もちろん、今回課題を下さった水戸京成ホテル様もご満足の様子でした。最終プレゼンへ期待されていることを、改めて学生に伝えなければなりません。