ソニー DSC-HX50Vの良さをぶち壊す、ひとりよがりなアプリ戦略

暗いところでも明るく撮れる、というので3年前に購入したニコンCOOLPIX S8000がおしゃかになったので、先日ソニー DSC-HX50Vを購入しました。

重くてごつい、おっさん仕様のデジカメですが、使用感はすごく良いです。

手ぶれ補正機能も高度で、ズームは30倍ですが、ヨドバシの店員さんによると実質60倍くらいまでいけるのだとか。

散歩しながら野草なんかを撮るのが楽しくなるカメラですし、夜景もきれいに撮影できます。

3メートルくらい離れたところから撮影

けやき坂のイルミネーション設置の様子
我が家のベランダから撮影した首都高

というわけで、カメラそのものには大変満足しております。

が、しかし・・・・。
撮影したデータをいざPCに取り込もうとしたら、ここでひと騒動が。

デジカメやデジタルビデオからデータをコピーするとき、普通はPCにつないでしまえば、ストレージとして認識されるため、指定されたアプリをインストールする必要がありません。

ソニー製の、今まで使用しているカメラのすべて、がそうだったんです。

なので、ごく自然にPCにUSBで接続しました。

しかし、見えません、ストレージが全く!
認識していない!!

仕方がないので、たまにはソニーの言うとおりにしてみようと、専用のアプリ「PlayMemories-Home」をダウンロードしました。正確にはインストーラですね。

インストーラを展開して、いざ本体をダウンロードしようとしたら、全く動かない。
FAQを読むと、インストーラが使えないときがあるというじゃないですか。その時は本体を直接ダウンロードしろ、というのです。180MBくらいのアプリだったら、もう本体をそのままダウンロードさせてくれ!と心の中で叫びながら、本体をダウンロードして展開。インストールが完了しました。

アプリを起動して、いざカメラを接続しようとすると、これができない。
PCに入っているすべてのイメージデータを読みだしています。ご丁寧に年ごとに、カレンダー形式になっていて、古いデータから順番に読みだすのです。

もしかしてこれは、PC用のWebアルバムアプリのPICASAと同じ行動では!?
これが始まると、しばらく何もできないのは、PICASAで経験済み。
(なので、アップローダとしてのPCアプリのPICASAは今は使っていない・・・)

なんせ1999年からのデータがすべて保存されているうえに、仕事用の写真とかもたくさんあるので、30分以上かかっても半分くらいしか読み出せません。
2008年くらいからは、年間2000枚は撮影しているので、終わるまでに数時間かかる可能性があります。

なんか別の方法があるんじゃないか?
と、思い直してマニュアルを読むと、Windows XPの場合の方法がありました。

これによると、カメラ側の設定を変えることができるのです。
つまり、特殊なアプリ対応の設定からMass Storage に。
USBメモリとして認識させるためにカメラの設定をかえれば、あ~ら不思議、つないだだけでカメラのデータが表示されるではありませんか。

早速「PlayMemories-Home」を削除したことはいうまでもありません。
とはいえ、USBとして認識させるためにはカメラ側の電源も入れないといけないので、今までのカメラとはちょっと違います。
ソニーのビデオカメラは電源を入れて接続しないとUSBを認識しないので、ビデオに近いのかもしれません。USBの接続口はビデオにそっくりだし。


しかし、ソニーはいったい何がしたいのでしょうか。
カメラの品質はすばらしいです。おっさん仕様は我慢しましょう。
3年間ニコンに浮気したとはいえ、私のデジカメライフはソニー製でした。5台以上は買っていますし、ビデオに至っては、ソニー以外使ったことがありません。
(会社のビデオは3D撮影ができるんですよ。)

なのに、専用アプリというつまらない仕掛けが、顧客をいらだたせる可能性があることに気付かないのでしょうか。
PCと接続したら、ストレージと化し、簡単操作でなんでもできるようにしてくれたほうが、どれだけ親切か。

今回のことは、製品の評判が、メーカーの浅知恵によって一段下がってしまう格好の事例だと思います。








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