BS朝日「独占密着2年!よみがえる東北の海 最新鋭ロボットが撮影した震度500メートルの世界」




BS朝日で、昨夜放映された「独占密着2年!よみがえる東北の海 最新鋭ロボットが撮影した震度500メートルの世界」を観ました。

偶然観たのですが、大変興味深い内容でした。



国は、震災後の東北の海の調査を10年間に渡って行うことにしているそうです。
主導は文部科学省。予算は年間約5億円。


このドキュメンタリーは、2013年に始まったこのプロジェクトの最初の2年間を完全取材したものです。
そしてこのプロジェクトを担っているのがジャムステックこと、独立行政法人海洋研究開発機構、です。

深海といえばジャムステック、ジャムステックといえば深海、ですが、ジャムステックの活動をもっと知りたい方は、「微生物ハンター、深海を行く」をお読みになると良いかと思います。


さて、番組です。紹介分はこうです。
プロジェクトのため、新たに最新鋭のロボットが開発された。
ガレキの中を動くため、機動性を重視した小型ロボット「クラムボン」。更に、3000メートルまで潜航可能な大型ロボット「ハイパードルフィン」を駆使し、津波で大量に沖へ流れ出たガレキの行方、そして生態系への影響が徹底調査された。
東北沖の深海でロボットがとらえたのは、衝撃の光景の数々。
ガレキの中に見た、新たなる命。そこには、東北の人々の生活を刻んだガレキと共に生き、命を紡ぐ、深海生物たちのドラマがあった。
というわけで、未知なる領域である深海や宇宙に興味津々の私が、見逃すはずがない内容とわかります。

そして、期待を裏切らないものでした。


震災で流された瓦礫の7割がいまだ海にあり、それがどこかに流れていっている

と仮説を立て、その実態を調査し、漁業関係者に対して情報を開示する、これが番組のストーリーです。

海の地図を見たことがある人などほとんどいないと思いますが、釜石の沖、25キロ付近から、深い谷が東方向に伸びていて、ここに瓦礫が流れて堆積しているようなのです。

車のバンパーやドラム缶、布団などが映し出されていましたが、堆積量や、どんな瓦礫が集まっているのか、などの詳細はありませんでした。

北から南に流れる親潮に乗って瓦礫が釜石沖まで到達すると、深い谷へと流れる潮流に乗って、瓦礫が谷間に入り込んでしまうようです。

ということは、釜石より南の瓦礫はどこに堆積しているんだろう?と疑問に思いつつも、深海の様子に目が奪われます。


瓦礫など、単なるゴミ、と思いきや

深海生物にとって着床できる物体であるため、クラゲやイソギンチャクなどが付着し、そこには様々な生物が集まり、一種のコロニーが形成されています。

そこには、瓦礫が、生物にとって重要な拠点となっている様が映し出されていました。

ゆうゆうと泳ぐ、マダラ、アブラボウズ、ヤナギダコ(一昨日食べたばかり)、深海アナゴ、キチジ、毛ガニといった人間の口に入るものに加え、大量のクモヒトデの群れが深海の海を覆っていました。

ジャムステックの方々も、たびたび「豊かな海」と驚いていました。

また、様々な調査方法で、深海の様子を描き出す技術、発想にも驚くことしきりです。

ご覧になれなかった方も多いと思いますので、ぜひ再放送をお願いしたいです。
次の放送が待ち遠しいドキュメンタリーでした。


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