学歴不問時代の到来というより、疑問を持たないから大学を卒業できる

ここ数年、というより、この10年くらいだと思うのですが、大学を卒業して就職した、社会常識的なそれなりの人生を選んできた人々よりも、今やりたいことを優先して人生を歩んできた人々のほうが、経済的に優位に立っているように感じます。

というのも、最近出会う30代前後のみなさまの中には、高卒、高校中退、という方が少なくありません。

10年前なら、出会う方々の多くは、少なくとも専門学校を卒業しているとか、短大を卒業しているとか、大学を卒業していなくとも高校を卒業されて、その後何らかの教育を受けた方々ばかりでした。

私が会いたい、会ってみたい、または紹介されるみなさまの多くが、経営者か自営業者か、個人事業主です。それも、時流にあったビジネスをされている方ばかりです。


そういう方々とあって、いきなり学歴の話などはしませんが、なぜこのビジネスを始めたんですか?と問うと、学校でとか実家が、といった話になります。

この人やるな~、すごいな~、という方の多くが、大卒ではありません。
高校も登校拒否で卒業していない、なんて方もいらっしゃいます。

ですが、彼らは自らのビジネスを成功させ、人生を謳歌しています。

10年前ならインターネットが登場して、ひとりでもなんとかビジネスを始める方法がありましたが、それでも大学には入学して、仕事が面白くなって中退、という方が多かったように思います。
有名なところでは堀江隆文さんですね。

20年前となると、私のビジネスフィールドで高卒の方と出会うことは、ほぼありませんでした。

最近では、学歴不問の時代がやってきた、というような記事も散見されます。

これって言いかえれば、大学を卒業したところで経済的メリット少ない、という時代になった、ということではないでしょうか。

いまだに学歴に連動して初任給には差があるみたいですが、そもそもその差も数千円とか数万円とかで、しかも何年働いてもちょっとずつしか昇給せず、社会保険と税金負担のほうが上昇率を上回るような状況です。

しかも、給料から天引きされ、収入のすべてが国に把握されるサラリーマン人生に夢と希望があるはずもありません。

かろうじて我慢できる理由があるとすれば、日本人が他に例をみない仕事大好き民族、という点でしょうか。キリスト教やイスラム教では、労働とは神が与えた罰の一種なので、日本人のように仕事大好き、という意識は彼らにはありません。

大企業のほうがやりがいがある仕事ができる、だから大学を卒業して、大企業に就職したい。

こんな気持ちで就活する学生は、今やほとんどいないのではないでしょうか。

今の学生の多くは、大企業なら福利厚生も充実しているし、法令順守で労働者は守られる、という意識のほうが強いと思います。

むしろ、仕事が好き、やりがいのある仕事をしたい、自分に適した仕事環境を作りたい、という気持ちから人生を切り開くのは、寄らば大樹の陰的な大卒者より、学校や社会構造に疑問をもち、アウトサイダー的な視野を持った人々なのではないかと思います。

私自身、大学卒業後、十分な収入があったからですが、どこにも就職しませんでした。

いったん就職したら、買ったマンションと同じで、簡単に転職することもできません。そういう時代です。

人間関係も面倒だし、そのころの管理職は、ただ年齢を重ねているだけのおじさんです。
そんなところで、決まった額の給料をもらうために仕事をするなんて、バカバカしい、と真剣に思っていました。

つまり、アウトサイダーだったのです。

当時は、フリーランスで働く友人も多く、そんなに違和感がなかったことも、就職に対して疑問をもった理由です。
大卒でフリーランス、という選択があったのです。

ところがいま、大学生を見ていると、長い景気停滞期に生まれ育ったこともあるでしょうが、何より大学に我が子を入れる親御さんが保守的であり、その影響下に学生たちがある、と感じます。

学生たちは心優しいので、親と対立するようなことは言いませんし、やりません。
適当に合わせておけば、親との関係も良好だし、経済的にも援助してもらえる。

つまり、そういう大学生が多いのです。

そんな大学生が就職して、それなりに成長したところで、イノベーションが起こるでしょうか?

社会構造に疑問を持ち、組織に怒りを感じるような人こそが、将来の日本を支えてくれると思います。疑問や怒りを感じないところに、なにか新しいことが起きるはずはありません。

疑問や怒りを感じる年齢に下限も上限もありません。
小学校で感じる人もいれば、社会人になって感じる人もいるでしょう。
もっとも多いのが、思春期だろうことは予測できますが。

やりたいことをやる、自分に最適な仕事環境を作る、そんな人々に、私はとても共感します。
応援しています。