NHK 「Dr.MITSUYA~世界初のエイズ治療薬を発見した男~」



NHKドキュメンタリー 「Dr.MITSUYA~世界初のエイズ治療薬を発見した男~」を見ました。


1987年、当時は不可能と思われていたエイズ治療薬を世界で初めて世に送り出した満屋裕明。その後さらに3種類のエイズ治療薬を発見した。ノーベル賞候補とまで言われながらテレビ取材を固辞してきた満屋の本格的取材が今回、実現。米国立衛生研究所での死の危険を感じながらの研究。同僚や家族との葛藤や連携。斬新な実験法…本人と関係者の証言に劇画CGを交え、発見に至る驚きのエピソードと医師・満屋裕明の半生を描く。
というもので、とても面白かったです。
再放送があったら、ぜひご覧ください。

ここからは、満屋先生の軌跡を、十系数氣法で見てみます。

十系数氣法 長谷川公哉先生 公式サイト
http://www.hasegawa-kimiya.com/


満屋 裕章 43画
※苗字は旧字体で数えています。

米国NIHに留学し、白血病ウィルスの研究をしていた満屋先生に、当時「現代の黒死病(ペスト)」と恐れられていたHIV(エイズウィルス)の治療薬研究が要請されます。

その結果はわずか2カ月で得られました。
というのも、HIVは白血病ウィルスと同じレトロウィルスであり、満屋先生はレトロウィルスに通じていました。そして、活発に分裂する細胞(番組にも登場する八千江先生の細胞)もありました。


昭和59年 【2 悩み・迷いの年】
7月にスラミンがHIVの逆転写酵素を抑える働きがあると試験管内で確認。直後に治験に入りますが、人体では有効性が認められず、失敗。
昭和60年 【3 生産・賛同の年】
2月に製薬会社から協力が得られ、抗がん剤の「AZT」に逆転写酵素を抑える延命効果があることが確認される。
昭和62年 【5 完成・結果の年】
「AZT」が抗HIV剤として認可される。これがきっかけとなり、エイズを治療することへと動き始め、エイズ治療の道が開けてくる。しかし、当の製薬会社が多数の特許申請を行い、高額な治療薬となってしまったため、薬を買えなくてなくなる患者が出る。
平成4年 【7 出費・放出の年】
番組では確かな時期が言われていませんでしたが、ddIが認可された年が1992年となっています。ddCとともに、この薬の特許権は、米国政府と米国国民に譲り、満屋先生自身の権利を放棄しました。だから7なんですね。
平成18年 【1 進展・方向付けの年】
「ダルナビル」が認可を受ける。この薬は、アフリカをはじめとする途上国で使用できるように、やはり特許権を放棄しています。
平成27年 【0 リセットの年】
ドキュメンタリーのような番組に出演することは、実は今回が初めての満屋せんせい。何か、今までとは違うスタートを切っているのかもしれません。だからリセットの年。

エイズ治療薬を発見した男 満屋裕明 (文春文庫)
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世界史を変えた薬 (講談社現代新書)
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