十割そば会が東京進出したら、都内の独立系蕎麦屋はつぶれるかもしれない




先日、地元で人気の「十割そば会 須賀川本店」に行ってきました。

入ってすぐに、「なんだか妙に親近感がわく店だわ」と感じましたが、これ、理由がありました。

十割そば会須賀川本店
十割そば会 須賀川本店

「十割そば会」は、大手ラーメンチェーン「幸楽苑」の元社長である長谷川氏が、震災からの東北復興のため、引退生活をやめて、新たに事業を起こしたそばチェーン店なのだそうです。

どうりで、店舗デザインからメニュー、のぼりのデザインまで、幸楽苑とうり二つ。
だから、なんだか親近感があるんですね。
どこかで見たことある、という記憶が、親近感につながったようです。

ひとつ違うところがあるとすれば、店内に飾られた版画が、会津を代表する斎藤清のものだったことでした。驚きました。

「夫婦二人でもおいしいそばが作れて、経営できるそばチェーン」を目指しているそうで、高齢化社会となる東北で、定年後の安定した雇用機会を提供し、店舗が増えることにより地域経済が活性化し、復興に貢献してゆくことが、十割そば会の描くビジョンなのだそうです。

https://www.facebook.com/designzer0/posts/612403835475644


このビジョンのために考えられたのが、同社ののれん分け制度です。

この制度は、高価でがんじがらめのフランチャイズとは違い、「屋号・立地・商品・提供方法・取引先」をオーナー様の裁量で自由に選んで決めるのが特徴なのだそうです。

これは、幸楽苑時代の反省から生まれたものなのかもしれませんね。

この、のれん分け制度のためだと思いますが、検索すると、○○本店、というように表示されます。
どの店も本店、というのも、オーナーの自主性を引き立てることになるのではないでしょうか。


さて、タイトルに書いた、都内の独立系蕎麦屋はつぶれるんじゃないか、と感じたことについてです。

都内の繁華街には、昔ながらの蕎麦屋さんが点在しています。
現在は、その好立地を利用して、自社ビルを建てて、1階がそば屋、上にオフィスなどを入れて賃料収入のあるような蕎麦屋さんが多くあります。

立ち食いそば屋で、ぎゅうぎゅうしながら食べるのは落ち着かないから、と、昔からある好立地な蕎麦屋を好む方も多いと思います。

そんな蕎麦屋でもりそばを食べると、600円から700円くらいします。
天ぷらそばなどを注文したら、1200円は間違いありません。

それだけの値段がするなら相当うまいのか、と問われると、それがそうでもないんです。

確かに、小麦粉の配分は少なく、そば粉の割合は高いですが、名店と言われる2人前食べないと満足しないような蕎麦屋ほどの、美味しさは感じられません。

はっきり言ってしまうと、「十割そば会」で食べられる蕎麦と、ほぼ同じレベルなのではないでしょうか。
すくなくとも私はそのように感じました。

しかも「十割そば会」のほうの価格はかなりの安さです。

  • もりそば/500円(税別)
  • 天ぷらそば/698円(税別)
  • たっぷり海苔の金胡麻だれそば/598円(税別)
  • たっぷり海苔の月見とろろそば/698円(税別)
  • 小海老のシャキシャキねぎそば/758円(税別)
  • かき揚げそば/598円(税別) かき揚げ《単品》/198円(税別)
  • 野菜天そば/658円(税別) 野菜天《単品》/298円(税別)
  • 海鮮天そば/898円(税別) 海鮮天《単品》/598円(税別)
  • 鶏なんつけそば/598円(税別)
  • 辛つけそば~金胡麻風味~/698円(税別)
  • 肉ねぎつけそば/758円(税別)
  • お子様そば/298円(税別)


落ち着いた店内で、ゆっくりと本格的な蕎麦を食べられて、1000円以内で満腹になる蕎麦屋。

そんな「十割そば会」が都内に進出したら、独立系の蕎麦屋は太刀打ちできないのではないかと思いました。

好立地な独立系蕎麦屋さんには、不動産収入があるので簡単に店舗がなくならないでしょうが・・・。

とはいえ、「十割そば会」は東北地方を中心にのれん分けしていくようですから、幸楽苑のように都内のあちこちで見られることはないでしょうね、きっと。



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