【上橋 菜穂子】 「精霊の守り人」 「闇の守り人」



NHKドラマ「精霊の守り人」で話題の「精霊の守り人」と「闇の守り人」を読了。

NHK 精霊の守り人


10年ほど前にアニメ化もされていましたが、当時はほとんど興味がなく、けっきょく観ませんでした。


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今回ドラマ化されて、初めて原作者である 上橋 菜穂子 作品に触れることになったのです。



いつもは、1記事に1作品の紹介なのですが、今回は2作品取り上げます。

というのも、上橋 菜穂子さんの「守り人シリーズ」が、ここまで人気になったのは、2作目にあたる「闇の守り人」という作品があってこそ、だと感じたからです。


正直なところ、「精霊の守り人」読了後、「これが、NHKが総力を挙げてドラマ化するようなファンタジー作品?」と思いました。


精霊の守り人」を読んでいて、わくわくしたり、ドキドキしたり、謎が謎を読んだり、ということがあまりなかったのです。
淡々と、そして坦々と、ただストーリーを追いかけるのみでした。

小野 不由美さんの「十二国記」シリーズで出会った時のような、これぞファンタジーという不思議を追いかけたくなる感じ、や、最近始まった阿部 智里さんの「八咫烏」シリーズで感じた、この世界観・設定を理解したい、という気持ちがわかなかったのです。


とはいえ、こんなにシリーズが続いているということは何か理由があるだろう、とおもい、「闇の守り人」を手に取ったのでした。


闇の守り人」は、大人に人気がある作品だそうです。

ここに描かれているのは深遠なテーマ、人間です。

「山の王」が率いる地下の世界に住まう「闇の守り人」は、かつて地上の王に仕えた者たちの思い残した思念である、という設定が、こころを揺さぶります。

しかも、貧しい地上の王国を救うために彼らを成仏させることが必要なのです。


闇のなかで交錯する、バルサと養い親(故人、つまり闇の守り人)ジグロとの心の交流、というか、生きているときには言い出せなかったネガティブな感情のやりとりには、年齢を重ねた人間でなければわからない複雑な感情が描き出されています。

本当の親子でも、こういうことあるね、という納得感。

これが、大人の読者のこころを掴んでしまったのではないでしょうか。
私も掴まれたひとりですが。


闇の守り人」に描かれたバルサとジグロの姿があってこそ、「守り人シリーズ」が成立しているんだろう、と思いました。

まだ、たったの2作品しか読んでいませんけど、そのように確信したわけです。
がんばってシリーズ読破します。


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