「図書館の魔女 第一巻 (講談社文庫)」読了。
電車に乗るので手ごろな文庫を、と探して買い求めたもの。
タイトルからして、有能な司書が事件を解決するミステリーかと思いきや、とんでもない大作でした。
図書館の魔女 第一巻 (講談社文庫) | ||||
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というのも、内容はミステリーではなくファンタジー。
そして、第一巻だけで完結しない、第四巻まで読まないと終わらない、文字通りの大作なのでした。
買うときに、ちゃんと確かめるべきでした~。
奥付には、ちゃんと書いてありました!「単行本上下巻を四分冊したものです」と。
ミステリーがファンタジーなのは良いとして、わたしも読んでいて変だなー、と思っていたんです。
半分を過ぎようとしているのに、いっこうに事件らしい事件が起きない。
事件らしいものといえば、ミツクビと呼ばれるニザマの宰相と顔を合わせたことぐらい。
それも、この物語の主人公のひとり、キリヒトが山から降りて「高い塔」と呼ばれる図書館に出仕した当日の出来事なのです。
その図書館の魔女こと、マツリカは、自ら声に出すことのできない、手話の使い手として登場します。こういう設定だからなのか、言葉とは何か、図書館とは何か、といった学問的なやりとりが長く続き、まるで言語学か図書館学のテキストを読んでいるかのような趣です。
そして、いっきに時は過ぎ、マツリカが指をつかってキリヒトに言葉を伝えることを思いつき、それを練習しているときに、地下水道の存在に気づくのです。
気付いたのは耳のよいキリヒトですが、その存在を知ってマツリカはなにかに気づいて調査に乗り出します。
以上が、第一巻のあらすじです。
帯を丹念に読めば、スリリングな外交エンターテインメントのようです。
文書が、言葉が、外交を左右するということなのでしょうか?
このまま第二巻を買って次に進むか、それともここでやめるか。
どんな事件が起こるのか、興味はあるけれど、文章のわかりにくさ、特に地下水道が登場してからの説明は、知識のない者には難解で、このまま読み進めて良いものかと逡巡します。
さて、どうしましょう。
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